臨床! 歩行時の踵接地の衝撃吸収について!
こんばんは。
ブログの亢進が出来ておりませんでしたが、またアウトプットを再開していきます。
最近はコロナの件で研修会等で知識をインプットする機会は少なくなりましたが、
コツコツ頑張ろうかと思います。
では、今回は今日の臨床で見た初期接地時に衝撃吸収出来ていない膝OA患者について
思うことがあったので考えてみたいと思います。
目次
〇歩行時の踵接地は大変である・・・
歩行時の踵接地。患者さんに意識してもらう機会は多いですよね。
歩行時には重心はミッドスタンス(以下Mst)の最大地点から
最低地点であるローディングレスポンス(以下LR)へと上下します。
この歩行時の重心上下動の平均値は約2.5㎝であると言われています。
遊脚期から踵をつくこの瞬間にも重心の上下動は起こっており、
2㎝程度落下すると言われています。
なかなかパッとイメージがつきませんが、重心が2㎝落下すると言われている衝撃は
体重のおよそ1.5~2倍となるそうです。
私の体重が約70kgですので105kg~140kgの衝撃がかかることになります。
それだけの重みを吸収するのですから、大変ですよね。。。
また、その際に私たちは歩行をしている訳ですから、
衝撃を吸収するだけでなく、前へ進まなければいけません。
このタイミングでは衝撃吸収+勢いをなくさないことが重要となります。
〇踵接地は重要である・・・
上記に述べました踵接地のタイミングでは衝撃を吸収+勢いをなくさないことが
非常に重要となります。
その為には踵の形状は非常に目的に適しています。
丸みを帯びた形状を利用することで踵接地の際に勢いをなくさず、
前方へ回転することが出来ます。
股関節・足関節は臼蓋や関節にはまり込むことで衝撃を吸収し、
膝関節は
体幹を直立に保ちつつ、踵接地することで床反力は股関節の後方を通り、
大殿筋やハムストリングス・大内転筋の活動を起こします。
骨盤の前傾やこの後面筋の活動により大腿・下腿は内旋します。(大腿>下腿)
この回旋により膝関節は側副靭帯等により安定性を得ます。
もし踵接地が出来ず、足底接地等で歩行を行うと
まず前方への勢いをなくしてしまい、常々歩行にブレーキをかけることとなります。
これは効率性を重視する人間の歩行において非常に不効率です。
また、衝撃吸収の際に下肢のアライメントが崩れ、衝撃を吸収できず、
関節への負担を増大させ、OA等の方では運動連鎖により膝内反の増強などを招き、
疼痛誘発の原因の一つになります。
〇踵接地を強調する為のトレーニング・・・
上記のように踵接地を促していく為に何をすればいいでしょうか?
ステップ課題等方法はたくさんあります。
今回は、私がよく行う方法について紹介します。
キッキングにて踵荷重を意識
臥位にてキッキングのエクササイズを行うことは多いと思います。
その際に足底から抵抗をかける場面をよく見るのですが、
この際に踵部分特に外果から抵抗をかけるように意識します。
足底部分を把持すると股関節・膝関節伸展+足関節底屈筋の収縮が入りますが、
踵荷重を意識させることで股関節・膝関節伸展+足関節背屈の収縮が入り、
踵荷重を意識しつつ、起立等につなげやすいより実用的な運動となります。
また、外果周囲を押さえるのは歩行時の踵接地の際に
正常歩行では踵接地時に踵骨はわずかに回外し、外側から接地します。
踵意識に加え、足部の回外等が生じることでより歩行の踵接地時に
近い筋活動を促すことが出来ます。
また、よければお試しください。
〇まとめ
踵接地は正常歩行において非常に重要な観点です。
脳卒中においても正常に近い踵接地を促すためにGait Solutionといった
装具が開発されたぐらいですから。