ボバースアプローチの基礎の姿勢制御について!ただいま勉強中です!
こんばんは。
今まではインフルエンザのニュースで埋め尽くされていたのに
最近では中国のコロナウイルスが猛威をふるっていますね。
医療従事者としてしっかりと健康管理を行わねば。
ちなみに最も予防において重要なのは運動と手洗いみたいなので
徹底して行っていきたいと思います。
さて、今回は私が昨年から勉強し始めたボバースアプローチについて
概要について簡単に纏めてみたいと思います。
目次
〇 ボバースアプローチとは
過去にカレル・ボバース夫妻が提唱した理論で現在もセラピストの方々の中で
根強い支持をもつ、技術の一つです。
定義としては過去に
「中枢神経系の損傷による姿勢緊張・運動・動機づけの問題を持つ人々の
評価と治療の問題解決法である。
治療の目的は促通を通じて姿勢コントロールと選択運動を改善することにあり、
機能を最大限に引き出すこと」
とされました。
ボバースアプローチを考えるにあたり上記の定義に何度か出てくる
姿勢という言葉が非常に重要な意味を持ちます。
人は何か動作を行うにあたり無意識の内に姿勢をコントロールしています。
逆に言うと姿勢コントロールが障害されると目的である動作を行うのに
非常に大きな問題をきたすことになります。
〇姿勢制御とは
では次に姿勢制御とはですが、
歩行及び姿勢の変換時のバランス制御には
移動する身体の重心の複雑な制御が必要です。
複雑な制御とはいくつかの要因が絡み合いなされており、
今回は
予測的姿勢制御(APA)
姿勢反応(CPA)
について考えてみます。
▲予測的姿勢制御(APA)とは
APAとはいわゆるフィードフォワード制御のことを指します。
人は運動を行う前に無意識の内に先行し、
それに見合った重心の位置や姿勢筋緊張を制御したり、
運動の最中にその状況に合わせて先回りし、
状況に見合った重心の移動や姿勢筋緊張を調整する機能があります。
これをAPAといい、大別すると前者をpAPA・後者をAPAsといいます。
例に出すと、椅子等から起立する際に人は運動開始前に
大腰筋や多裂筋で床反力作用点を後方へ移動させ、重心の前方移動を可能とします。
これは上記のpAPAによる作用です。
この制御が障害されていると起立時に重心の円滑な前方移動が制限され、
胸椎の過剰な屈曲での代償や後方重心のまま起立を行ってしまいます。
▲姿勢反応(CPA)とは
APAは感覚を用いず、自身の内的な制御のみで完了するのに対して
CPAは足部の内在筋等から感覚情報を受け取り、
その感覚に応じた姿勢反応を行うことを指します。
例を挙げると外乱に対する姿勢制御や
起立時に足部への荷重がかかった際に荷重量や運動の向きが下肢から入力され、
それに応じた筋発揮を発生させる際の姿勢制御を指します。
また、これらのような運動プログラムは脳内の後頭頂皮質等に蓄積された
身体図式を元に形成されます。
APA等に関する脳内の活動や下降路についてはまた纏めてみたいと思います。
〇姿勢制御の中心となるコアコントロール
コアコントロールとは姿勢制御の一部であり、
中核をなす要素であるといえます。
コアコントロールとは筋骨格系の中核を協調的にまた連続的に活性化することであり、
安定性を崩すような運動に対して、予測又は反応する際に効率的な運動を行う為の
多関節運動連鎖であると述べられています。
少しAPAの部分と似通っていますね。
このAPAを上手く活用する為にはコアと呼ばれる部分の働きが重要になります。
このコアを形成する筋肉は
多裂筋・骨盤底筋群・横隔膜・腹横筋
になります。
これらを上手く促通し、無意識的なコアコントロールの活動が得られることで
APA等の姿勢制御能力向上を図ります。
これら姿勢制御の部分がボバースアプローチの根幹を占める部分になります。
しかし、これでもまだ姿勢制御の一部の部分であり、
APA等も脳活動等含めると沢山の要素があります。
一度にすべて纏めることはできないので今後も少しずつ纏めてみたいと思います。
引用文献:Postural Control Adaptability to Floor Oscillation in the Elderly,Fuziwara…
引用書籍:ボバースアプローチ基礎編,古澤ら